2016/11/11追記:北茨城での宿泊を考えている方はこちらもどうぞ「魚・芸術・自然・温泉を満喫できる北茨城1泊2日小旅行モデルコース」
久々に県内の日帰り旅行をしてきました。@nekotricolorです。
去年とある仕事で、北茨城市の五浦(いづら)海岸に行ったことがあります。あの震災の津波で流された六角堂がある五浦海岸です。
北茨城市は福島県都の県境にある、茨城最北端の町です。つくばから車で2時間弱。
六角堂は画家の岡倉天心が建てたものです。彼は1903年(明治36年)に五浦に移り、同じ地に日本美術院を創設しました。彼の弟子だった横山大観・菱田春草・木村武山・下村観山らも家族とともに五浦に移住しています。
現在、六角堂は茨城大学が管理しており、天心の自宅とともに敷地を茨城大学美術文化研究所として公開しています。震災で完全に流されてしまった六角堂は、茨城大学主導で海をさらって残骸を収集し、当時使われた建設材料に似たものを各地から取り寄せ、できる限り当時と同じ手法で再建しました。復興の経緯はこちら。
六角堂の近くには、岡倉天心や横山大観をはじめとする五浦の作家たちの絵を集めた「天心記念五浦美術館」という美術館があります。
前回行ったのが月曜日で、茨城大学美術文化研究所も天心記念五浦美術館もお休みだったので、今回そのリベンジをしに行きました。
大津漁協直営 市場食堂
家をでるのが若干遅かったので、まずは早めのランチをしに大津港の食堂へ。お刺身定食いただきました。北茨城のお昼ごはんはここで間違いありません。
運がいいと生しらす丼やアワビが食べられたりするようです。次はあんこうの時期に行ってどぶ汁をいただきたい。
ちなみにここには子猫様が。
車の下でくつろがれちゃってなかなか出られませんでした。
天心記念五浦美術館
腹ごしらえを済ませ美術館へ。
天心記念五浦美術館は、小高い丘にあって裏から太平洋が見渡せます。
常設展と企画展合わせても数百円で見られます。公式サイトの割引券をプリントアウトしていけば、団体料金でいけます。驚きの安さなので小さい美術館なのかと思っていましたが、なかなか立派な美術館でした。
この時は、企画展「水のシンフォニー」というのをやっていました。モネの「ポール=ドモワの洞窟」は北茨城の海に浮かぶ二つ島のようでした。横山大観の「瀟湘(しょうしょう)八景」という8枚一組の絵は見応えがありました。美術館が制作した天心についての映像も見ました。残念ながら中は撮影不可なので写真なし。
すいてるのでゆっくり見て回れるし、図書室があって様々な画家の画集が置いてあったりで、美術品にどっぷり浸かれるいいところでした。
六角堂と茨城大学美術文化研究所
本日のメインイベント六角堂です。茨城大学美術文化研究所の入口は長屋門と呼ばれる登録文化財です。今回写真を撮り忘れたので前回行った時のものを。切れてるけど。
六角堂は崖の下の海に張り出した岩の上にあります。てっぺんにタマネギのような宝珠があります。角度的に全体像が撮れない。
もちろん中も六角形。窓の景色が一枚の絵のようです。
離れ磯にある石灯籠。
海が綺麗です。
六角堂の上には天心邸。
天心邸前に立て札があり、分かりにくいと思いますが赤い矢印が津波到達点、黄色い矢印が六角堂の宝珠です。完全に六角堂を飲み込んだんですね。
松原の美しい場所でした。
五浦岬公園
せっかく五浦まで行ったならここにもぜひ行って欲しい。上の海と崖の写真の左上に映っている展望台があるところです。
ここには、岡倉天心生誕150周年で作られた映画「天心」のロケセットが建てられた場所です。金〜月は公開しているようですが行ったのは火曜日だったので以前行った時に撮った写真をどうぞ。
ロケセットから展望台らしきものに向かって歩くと撮影スポットが。実はここから見た方が六角堂の全貌がよく分かる。後ろに見えてるのは五浦観光ホテルです。温泉があるそうで、一度泊まってみたい。
そして展望台へ。以前行った時はなかったよなーと思ったら、傍らに市長による慰霊碑が建てられていました。展望慰霊塔として2014年3月11日に公開されたそうです。
展望台からの眺め。地球は丸い。
日帰りや一泊の小旅行におすすめ
北茨城はつくばからだと日帰り旅行にぴったりな場所です。海沿いにいくつかホテルがあるので、一泊して花園神社まで足を伸ばすのもいいかもしれません。日帰りでも行けなくはないですが結構内陸&山奥なのでキツイ。
ここはあんこうが名物なので、11月〜2月に行けば大津港の食堂であんこう鍋やどぶ汁が食べられたりします。魚介だけでなく、常陸牛が食べられるお店もあります。
おまけ。北茨城IC近くのカフェ「ジーゲスクランツ」で食べたモンブラン。住宅街の中にある素敵カフェで、モンブランもフワッフワでおいしかったしまた行きたい。
ということで、北茨城は芸術の秋に浸りつつ食欲の秋も満たせるというおすすめスポットです。
参考情報
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