トリコロールな猫

猫とつくばと茨城をこよなく愛するnekotricolorのブログです

鹿島アントラーズの小笠原満男が引退するということで、サッカーの思い出をつらつらと

 

サッカーが好きになったのは、2006年5月に行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝戦でバルセロナのベレッチが2点目を決めたときでした。

当時住んでいた中米のエルサルバドルは、学校の校庭ではみんながロナウジーニョの真似をし、クラシコの日はテレビがあるフードコートにたくさんの人が集まるような国だったので、2005年の終わり頃からなんとなくサッカーを見ていて、素人にもわかりやすくすごいロナウジーニョとエトーさんがいるバルセロナを応援していました。

その流れで見ていたUEFAチャンピオンズリーグ2005-2006の決勝戦、バルセロナ対アーセナルの試合で決勝点を決めたのは、ロナウジーニョでもエトーさんでもなくベレッチ··というか当時は名前も知りませんでしたが、あまり得点をしていなかった彼でした。決めた瞬間、ガッツポーズするでも笑顔で走り回るでもなく、膝をついて手で顔を覆い、動けなくなっているベレッチにひどく感動しました。そして次の瞬間チームメイトに押しつぶされもみくちゃにされるベレッチ··。みんな泣いていて。

この喜びの爆発はテレビ越しにもものすごいパワーがあって、すっかりサッカーが好きになってしまいました。その年はドイツW杯の年でもあり、特に思い入れもないけど日本人だから日本代表を応援することにして、ブラジルファンしかいない現地の人たちに混じって日本の旗を振りながら観戦するのも楽しいものでした。

帰国後、紆余曲折を経てつくばに戻り、自然と地元の鹿島アントラーズを応援するようになりました。といってもまだクラブと代表の区別もついておらず、そもそもテレビでJリーグの試合を見られる環境になかったので、サッカーからは遠ざかっていました。たまにNHK水戸でやってる試合を見るくらい。

そんなおり、つくば駅のQ'tでやっていたキャンペーンに当選して、鹿島スタジアムのチケットをいただきました。ちなみにこのとき「(座席図を見せられながら)サポータズーシートとカテゴリー3、どちらになさいますか?」「(よくわかんないけどせっかくならサポーターズシートがいいのかな?)じゃあサポーターズシートで」「···よっぽどのファンでない限りカテゴリー3の方がお勧めですが、大丈夫ですか?」「じゃあカテゴリー3でお願いします!」というやりとりがあり、あのときのお姉さん本当にありがとうございました。初手からサポーターズシートに行ってたら怖くて二度と見に行けなかったわ。

その試合はサンフレッチェ広島戦で、5-0だったかな、西がすごいミドルを決めて快勝した試合です。スポーツ観戦なんて中学生の頃に行った東京ドームの巨人戦以来で、見るもの全てが新鮮でした。なによりも驚いたのがサポーターズシートの熱気。巨大な旗を振ったりタオマフを掲げたり、ハーフタイム含め全然休まないの。本当にあの席を選ばなくてよかった···。広島がボールを持つと一斉に黙るのもすごい。沈黙の力。もちろん広島サポもいてチャントを歌ったり太鼓叩いたりしてるけど、沈黙の方が大きいの。敵ながらかわいそうになるほどのプレッシャー。アウェイのサポーターズシートは入り口も違うし入れるエリアが限られていることにも驚き。トラブル回避のためらしい。でもハーフタイムには、広島サポが自分たちが入れないエリアで売っているスタジアムグルメを鹿島サポに買ってもらっていたりと微笑ましい(のか?フェンス越しに金と商品のやり取りをするの不穏すぎる)風景も。*1 ちなみにこの試合にも小笠原は出ていました。

その後テレビで観戦できる環境になり、鹿島のとにかく勝つことにこだわる、というか勝てれば内容とかどうでもいいし、先制してればあからさまに時間稼ぎするし、それを相撲という伝統芸能に例えられるくらいの持ち芸に昇華しているという徹底したジーコスピリッツ、わっきー曰くジーコ汁ですね、それにすっかり魅了されました。CWC決勝戦、相手はレアルだというのに普段と全く変わらないのには本当にシビれました。

blog.livedoor.jp(相撲に関してはこの記事が一番好き)

小笠原について一番印象に残っているのは、2017年の天皇杯決勝で痛がって倒れていたところに憲剛が蹴ったボールが(おそらくたまたま)転がっていったら、ガバッと立ち上がってすごい勢いで憲剛に突進していったことです。ちょっとだらけた雰囲気だったのが一気に緊張感MAXになってて、ああなんて自分の役割を自覚してる人なのかしら··ステキ··となりました。

www.football-zone.net

他にも、後半始まって明らかに選手の顔つきが変わっているのを見て「ああハーフタイムに小笠原に怒られたんだろうなあ」とか、「クリロナって誰?」って言ってそうとか、準優勝でも十分すごいのに超怒ってる··とか、なにかと怖いキャラとして勝手に想像をたくましくして楽しんでおりました。

そんな小笠原が引退。全くもってそんな噂がない中で突然の宣言だったので驚きました。

www.calciomatome.net


悲願だったACLを獲り、最後のCWCで悔しい思いをして終わるというのは、本人もいう通り小笠原らしいというか。

最後クラブW杯で優勝してハッピーエンドで終わりたかったが、悔しいまま終わるっていうのも何か自分らしかったかな。

ibarakinews.jp

これを受けてチームメイトから愛の告白。

lineblog.me

中村憲剛もブログに書いています。

lineblog.me

愛されてますねえ。

まあもう年ですから、いつ引退してもおかしくはなかったんでしょうが、悲しい。あのいるだけで空気がピリッと引き締まる感じ、他の選手ではなかなか感じられないですよねえ。長い間小笠原がふるまっていたジーコ汁はこの先誰が給仕するんでしょう?キャプテンはうっちーになりましたが、顔が怖くない。西じゃ別の意味で怖いし··と思ったら西も神戸に移籍してるし··あの煽り力高い笑顔を向ける側から向けられる側になるのかと思うと悲しい。ゴールするとかならず相手を見てニッコリしたり、その場面でよくおしゃれパスとかできるな!っていう感じ、大好きだったんですが。昌子か植田が帰ってくれば間違いなくその役はやってくれるでしょうが、それまではどうするんだろう?キャリアと顔的には永木なのかな?

あとね、小笠原ね、引退試合はしないって噂なんですけど、そこはしようよー行くからさーやべっちFCとか出てるんだからそういうの嫌いじゃないでしょーやろうよーねええええ

*1:今調べたらこの試合は2014年8月2日、5-1で勝った試合でした。当時の広島の監督は現代表監督の森保、鹿島の監督はトニーニョセレーゾ。カイオ、ルイスアルベルト、西、ダヴィ、柴崎がゴール。